環境変化+気象変化による
「6月病」に要注意

 天候の悪い日が続くと、気が滅入りますよね。冒頭にご紹介した調査で梅雨時に「憂鬱になる、ストレスがたまる」と回答した方は全体の3分の1ほどに上りました。誰でも感じる当たり前のこととも言えますが、梅雨時のストレスはメンタル不調に発展しやすいと考えられます。

「5月病」は皆さんご存じでしょう。新年度で進学や就職、異動や転勤など、環境の変化を迎えた方が、そのストレスによりメンタル不調を起こしがちなのが、5月頃だと言われています。

 そして、最近は「6月病」という言葉を聞くことも多くなってきました。上記の環境変化に6月の天候不良が重なった結果、不調が長引いたり、悪化したりしてしまうことがあるのです。前述の通り、気圧の変化や湿度の上昇が引き起こす自律神経の乱れによるストレスや体調不良も、メンタルリスクを高める要因となっています。

 そして5月病や6月病は慢性化したり、さらに悪化したりしてしまうと適応障害やうつ病へと進行してしまう可能性があります。

梅雨時の不調を防ぐ
すぐに実践できる四つのポイント

 これらの体調不良を予防するためには、気候の変化にうまく順応していくことが重要です。そのために簡単に実行できる方法をいくつかご紹介します。

(1)ゆっくり湯船につかる

 気圧変動や湿度による自律神経の乱れを予防するには、湯船にゆっくりと浸かることがおすすめです。このとき、熱いお湯だと交感神経が刺激されてしまうので注意してください。

 就寝30分~1時間ほど前に入浴し、上昇した体温が下がるタイミングで眠りにつくと良く眠れます。入浴~就寝のリズムを作ることで、自律神経の切り替えがなめらかに行えるようにしましょう。

(2)汗をかく

 涼しい日が続いた直後に気温が上がった場合、体がうまく汗をかくことができず、熱が体にこもってしまうことがあります。日ごろから汗をかく習慣を身に付けておくと良いでしょう。普段スポーツやトレーニングで汗をかいているという方は、そのままの生活を続けましょう。

 普段運動をしない方は、「入浴時に汗をかく」というのが取り組みやすいでしょう。この場合には熱いお湯がおすすめです。そのため、就寝直前の入浴は避けてください。毎日ではなく週に1~2度取り組むだけでも効果があります。

 ただし脱水状態になる危険もあるため、合わせて水分補給を行うことも重要です。汗が蒸発しにくく体温が下がらない場合、さらに汗をかいてしまうので、のどの渇きを感じなくてもこまめに水分を摂りましょう。