ミッションを社員に浸透させるためのポイント「ミッションと人事をつなげる」とは?ミッションを社員に浸透させるためのポイント「ミッションと人事をつなげる」とは?(写真はイメージです) Photo:PIXTA

スターバックスやザ・ボディショップなどでCEOを務めてきた岩田松雄氏。本シリーズでは、多くの有名企業で実績を残してきた岩田松雄流の経営哲学を伝授する。岩田氏は、人と人のつながりが希薄になるコロナ禍の今、企業にますます重要視されているのが「ミッション」であると説く。しかし「経営理念」「ミッション」「ビジョン」「バリュー」を混同して使用している企業も多いという。これらの違いとともに、ミッションを社員に浸透させるための2つの方法をわかりやすく解説する。

「ミッション」「ビジョン」「バリュー」
を混同していませんか?

「経営理念」のほかに、よく「ミッション」「ビジョン」「バリュー」などの言葉を耳にします。最近では「パーパス」という言葉も出てきています。

 これらは非常に抽象的な言葉です。そのため、あまりその言葉の意味を理解しないまま使っている人も多いのではないでしょうか? 私は何百社のホームページを確認してみましたが、本来の定義と違った意味でこれらの言葉を使っている会社さんも多く見受けられます。

 私はそれはそれで良いと思います。しかし、本来はきちんと自分たちなりに言葉の定義をした上で、これらの言葉を使うべきだと思います。

 さすがトヨタグループは、「基本理念」を「トヨタの経営における基本原則及びステークホルダーの皆様への姿勢を示しています」と定義し、「グローバルビジョン」を「トヨタは、どんな企業でありたいのか。どんな価値観を大切にしていくのか。こうした企業のあるべき姿や、目指すべき道を示しています」と定義しています。このようにきちんと言葉の定義をした上で使っています。

ミッション、ビジョン、バリューの
一般的な定義

 一般的な定義をまとめると次のようになります。

【ミッション】
企業の使命や存在意義。「何を達成したいのか」を意味します。

【ビジョン】
企業が目指すべき方向性。「将来(通常5~10年)あるべき姿」を意味します。

【バリュー】
企業の価値観。ミッションやビジョンを、どうやって、何を大切にしながら達成していくのか、という「行動の判断基準」を意味します。

 ミッション・ビジョン・バリューの意味について、「登山家」の例をとって具体的に説明しましょう。