写真:オンライン英会話Photo:PIXTA

コロナ禍にある今、オンラインで受講できる英会話レッスンは、大手以外にも無数にある。あらゆるタイプの語学学校がこの1年でオンラインに置き換わったからだ。この「オンライン英会話」について、今一度基礎からひも解いていきたい。オンライン英会話に関心があるが、どのサービスで始めるかのみ決められないという読者のために、オンライン英会話大手3社のサービスを比較してみた。(大人の英語学習法リサーチャー 高野美穂)

オンライン英会話って何がいいの?どんな人に向いてるの?

 オンライン英会話で特徴的なのは、価格の安さである。

 月額ベースで最もお手軽なものの一つは、QQイングリッシュの月8回(1回25分)コースで4053円(税込み)。レッスン1回の単価の安さに注目をするなら、例としてDMM英会話では月6480円(税込み)で毎日1回受講できる。このように、オンライン英会話は、留学にかかる費用や、教室型の英会話にかかる費用とは負担感が大きく異なっている。

 これらは、かつて「格安オンライン英会話」と呼ばれてきた。なぜここまで安いのか。それは、多数の生徒と多数の講師をつなぐシステムを提供すること、貨幣価値の差を生かすこと、そして教室の準備がいらないこと、この3つが合わさって、これだけのコストパフォーマンスを実現できている。

 では、どんな人が、オンライン英会話を活用した学習に向いているのか?

 DMM英会話の事業責任者・坂根健太郎さんは「高校英語レベルの基礎がある人。大学受験を経験しているけれど、まだ話すトレーニングを特別にしたことがないという人がオンライン英会話に真面目に取り組むと、抜群に効果が出ます」と言う。

 筆者も実体験として、この意見に強く同意する。今この記事を読んでいるあなたが、この層に当てはまるなら、オンライン英会話の活用は英語のスピーキング力向上に大きく貢献してくれる可能性が高い。なお、最近は日本人講師も在籍し、テキストの工夫などで初心者からフォローしてくれるツールもあるので、心配はいらない。

 では、数あるサービスの中から、どれを選べば良いのだろうか。

 今回は大手3社の特徴を、筆者自身のこれまでの経験に加え、各経営陣やカリスマ英語教師として有名な安河内哲也先生の意見を交えて、次のページに端的にまとめた。