【気づいてほしい！】まったく繊細そうに見えない！ でも本当はとても傷つきやすい人は深刻に悩んでいます

たとえ小さなことでも気になってしかたがない、いつまでも引きずってしまう、他の人から見れば取るに足らないささいなことに反応して心が傷ついてしまうから、毎日が生きづらくて苦しい……そう感じるあなたは、病気でも、おかしいのでもありません。
傷つきやすい人は、敏感で繊細な気質で知られるHSPの人に限らず、内向的な性格の人、心に大きな傷を負った経験のある人、毒親のもとで育った人、アダルトチルドレンなど、いろいろなケースがあります。また、一見、それとは気づかれない、社交的かつ積極的な性格なのに、実は人知れず傷つきやすさを抱えている人も意外に多く存在しています。
みさきじゅりさんは、ご自身もそんな傷つきやすさに長く悩んできたHSS型HSPで、HSP研究の第一人者、E・アーロン博士の専門家認定プログラムを修了したキャリアコンサルタントです。
みさきさんご自身の体験や、傷つきやすさに悩んで相談に訪れた方々に日々アドバイスしていることなどをもとに書かれた著書『とても傷つきやすい人が無神経な人に悩まされずに生きる方法』から一部抜粋・再編集して、HSPの人はもちろん、すべての傷つきやすい人ができるだけ傷つかず、おだやかな日々をすごすためのヒントやコツを紹介します。

本当は傷つきやすいのに理解されにくいタイプの人とは

「傷つきやすい人」というと、物静かで、意見も控えめ、おとなしい人、というイメージが一般的でしょう。

けれど、あまり知られていないかもしれませんが、傷つきやすい人の中には物静かとは真逆のタイプの人もいるのです。

活発で、ときに饒舌。気がつくと、ひとりで旅に出ている、というように、周りからは好奇心が旺盛で積極的と思われていても、実は傷つきやすい心を持っているという人が存在しています。

このような人は、HSS型HSPかもしれません。

HSS型HSPは、日本語では「刺激追求型HSP」と呼ばれています。

HSS型HSPは、強い好奇心としての「アクセル」と、HSPらしい慎重な面である「ブレーキ」をあわせもつ人と言われることがあります。

HSS型HSPの研究者であるトレイシー・クーパー博士は、HSS型HSPの特徴として、「スリルを求める」「真新しい経験を求める」「抑制を嫌う」「退屈を嫌う」の4つを挙げています。

好奇心とプレッシャーによるジレンマに苦しむ

HSS型HSPの好奇心、つまりアクセルの強さは、人間関係や仕事をこなすうえでは積極的な性格として人の目に映ります。

HSS型HSPの特徴をうまく活かしている人は、得意なことを仕事にできている、と私は感じています。

仕事は好きだから、ついがんばってしまう、なのにひどく負担にも感じてしまう。相反する気持ちが同時にわき上がり、自分が何をしたいのかわからなくなるのがHSS型HSPの抱えるジレンマです。

難しい業務にチャレンジしたい好奇心と同時に、細やかな気配りと成果を求められるプレッシャーも感じ、自分で自分を苦しめてしまうということをHSS型HSPは自覚しています。ですが、このジレンマをどう解決したらいいかがわからないでいるのです。

そうこうするうちにストレスがたまりすぎて、燃え尽きることも少なくありません。そうなると、人間関係をシャットアウトして「お休み」したくなってしまいます。

でも、ここで休むのかというと、休めないのがHSS型HSP。

元来、思いやりがあり、仕事にはやりがいを感じていることが多いので、人間関係をシャットアウトすることに抵抗を感じてしまうのです。