治療費、移動費、関税、解除料、
立て替えなどの金を求められたら赤信号

 ターゲットが恋に落ちたら、詐欺師はお金の回収に取りかかります。このときの手口もさまざまです。詐欺師は医者や軍人、事業家などと職業を偽っており、結婚をエサに被害者からお金を引き出そうとするのが定番のパターンです。

 軍人であれば、軍を辞めて結婚するために日本に行くので、軍への違約金やプライベートジェットの費用といった名目で送金を求めます。事業家であれば、何らかの契約代金が決済できず、一時的に立て替えてくれ、というパターンがあります。

 職業関係なく「自分や家族がけがをしたり病気になったので治療費を送金してくれ」とか、「あなたに会いに行く途中の空港で警察に拘束されたので、弁護士費用を貸してくれ」ということもあります。

 この記事を素の状態で読んでいる人は、なぜそんなセリフにだまされるのかと不思議に思うかもしれません。しかし恋に落ちて盲目状態になっていると、「あなたと一緒になるため、元手となる宝石やお金を送ったが、成田空港の税関で差し押さえられたので、関税や解除金を立て替えてほしい」と言われて、何も疑わずに信じてしまうのです。

写真はイメージです Photo : Unsplash軍人を名乗る男から「プライベートジェット代を少し出してほしい」などとお金を要求されたりします(写真はイメージです) Photo: Unsplash