序列激変#18Illustration by Yuuki Nara

複雑な人事・労務体制を構築する上で、企業の“救世主”となるのが社労士だ。特に、新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、企業が社労士を頼る場面は増えそうだ。ただし、社労士にも「タイプ」があり、選択を誤るとコストばかりがかさむことになる。今、仕事を頼んでいるあなたの会社の社労士は、本当に有用か?特集『弁護士 司法書士 社労士 序列激変』(全19回)の#18では、六つのタイプの社労士について、特徴を解説する。(ダイヤモンド編集部 新井美江子、片田江康男)

社労士は六つのタイプに分けられる!
将来性に“黄信号”がともるタイプが浮上

“適切な”人事・労務体制の構築は、企業が最も頭を悩ませる業務の一つだろう。人事・労務体制の適切さは、労働者のモチベーションなどに関わり、企業収益をも左右する。だが、悩ましいかな、絶対的な「答え」がない。

 それどころか、労働関連法は数が多い上に毎年のように改正されるため、「違反」のない体制を構築するだけでも一苦労だ。

 そんな悩める企業の“救世主”となるのが、社会保険労務士である。

 ただし、社労士にも「タイプ」がある。新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、世の中では今、雇用調整助成金の申請や労働環境の再整備など、社労士を頼る場面が増えている。企業は、抱えている課題やニーズにより、そのタイプをシビアに見極め、使い分けていく必要がある。

 さもなくば、コロナ禍という混乱期をくぐり抜けるべく筋肉質な経営が求められる中で、社労士に無駄なコストを支払うことになる。

 今回、ダイヤモンド編集部では複数の社労士への取材を基に、社労士を六つのタイプに分類した。中には将来性について“黄信号”がともっているタイプも存在する。

まずは、企業が取り引きを見直すべき「ダメな社労士」について説明していこう。