――筆者のジェームズ・マッキントッシュはWSJ市場担当シニアコラムニスト***ここ3カ月の米国債利回りの大幅な低下は、まさに現代版「テーパータントラム」といったところだ。これは奇妙に聞こえるだろう。というのも、2013年のテーパータントラム――米連邦準備制度理事会(FRB)の米国債購入縮小を巡って発生した債券市場のパニック――では、まったく逆の反応が起こり、10年債利回りは同年5月の1.6%から、12月末には3%を超えるまでに上昇したからだ。しかし、辛抱強く筆者の説明を読んでいただきたい。実際にテーパリング(量的緩和の段階的縮小)が始まると、利回りは下がり、最終的には再び1.6%まで低下した。つまり、以下のような可能性がある。投資家は教訓を学んだ。FRBは再び債券購入の縮小に向けて市場の用意を調えているが、2013年のようなかんしゃくが再発する代わりに、米国債への買いが殺到し、利回りが大きく低下している。