クリーンエネルギーと特別目的会社(SPAC)という、現在最も注目されている二つの投資トレンドが融合しつつある。最近発表されたこの分野の合併は、再生可能エネルギー産業全体が好景気に沸く中で後れをとっている一角にとって、SPACが効果的な成長エンジンになり得ることを示している。商業・産業用の太陽光発電会社アルタス・パワーは13日、CBREグループが後ろ盾となっているSPACとの合併を発表した。企業評価額は15億8000万ドル(約1700億円)となる。先週には、集光型太陽熱発電システムを手掛ける米ヘリオジェンを巡り、別の太陽光発電関連SPACとの合併が発表されていた。投資家に違和感のない再生可能エネルギー、例えば公益事業規模の太陽光発電や風力発電は、利回りを求める年金基金や、社会・環境・企業統治面の基準に対する意識を強めている銀行など、投資意欲の高い資本が既に追いかけている類いの資産である。このようなプロジェクトの開発者は、上場のための余分なコストや要件への対応に手間を掛ける価値はないと考えるかもしれない。