ファスティングの落とし穴とは

 ファスティングを実施する際に気を付けたいのが、「食事の間隔を空ける=血糖値が上がりやすくなる」ということです。食事の間隔を大きく空けたり、数日間食事をしていない体は“プチ飢餓状態”になっているため、血糖値が上がりやすくなっています。断食が明けた解放感からすぐにいつも通りの食事をすると、体が一気に栄養を取りこもうとするので血糖値が急上昇して、体に脂肪が付きやすくなってしまいます。知らずにそれを繰り返していると、脂肪をため込みやすくなってしまい、結果体重が思うように減らなかったり、リバウンドしたりしてしまうことになります。内臓にも過度な負担をかけることになるので、ファスティング明けの食事には十分気をつけなければいけません。

話題のファスティングはどんなもの?

 ここからは、最近話題になっている、二つのファスティングについてご紹介します。

●「16時間断食」
「16時間断食」とは、8時間以内に3度の食事を済ませ、16時間は何も食べないというルールにのっとったファスティング。食べていけないものはありません。例えば、朝7時に朝食をとったとしたら15時までに最後の食事を終える、あるいは最後の食事を20時に終えたら、次の食事は昼12時まで我慢、というイメージです。

 私たちの体には消化吸収が得意な時間帯、不得意な時間帯が存在していて、本来20時~4時までは吸収の時間帯で、消化は不得意な時間帯になります。食べる時間帯を昼間中心に設定すれば、この時間に食べ物が入ってこないので本来の吸収に全力を注ぐことができ、体に負担がかからない、理にかなったかたちになる訳です。