今年の夏の甲子園は、選抜優勝の東海大相模高がコロナ禍により県大会途中で出場を辞退した他、聖光学院高、仙台育英高など、常連校が次々と県大会で姿を消して話題になった。
しかし出場した顔ぶれを見ると、ここ数年おなじみの学校が多かったと感じたのではないだろうか。実際、県No.1の学校が敗れても、No.2の学校が出場すれば、おなじみの学校であることには変わりがない。そのため、ほとんどの都道府県で数校の常連校だけが甲子園出場を巡って争っているようにもみえる。
確かに今夏に春夏通じて初めて甲子園に出場したのは、東北学院高、鹿島学園高、東明館高の3校のみ。そこで、都道府県別に甲子園に出場したことのある学校の割合を調べてみた。
なお、近年は少子化で高校の統合が進んでおり、甲子園出場校同士の統合も各地で起きている。東海大一高と東海大工の統合でできた東海大静岡翔洋高(静岡県)、鳴門工と鳴門第一高が統合した鳴門渦潮高(徳島県)などは有名だが、大分県では甲子園出場経験のある、別府商、別府羽室台高、別府青山高の3校が統合して別府翔青高となるなど、現存する甲子園出場校自体もかなり減少してきている。
甲子園出場歴がある高校が多い都道府県
1位はどの県か
今年の予選参加校のうち、甲子園に出場したことがあるのは1031校となる。その出場率は28.6%である。しかし、28.6%というのはあくまで平均値。都道府県によって比率は大きく異なっている。高校野球に力を入れているごく一部の学校しか甲子園に出場できない県と、多くの学校が次々と甲子園に出場している県があるのだ。なお、現在では部員不足の高校は他校と連合して出場することができる。連合チームは各地にあり、本稿では連合チームも1校としてカウントした。
夏の予選参加校と、そのうち春夏合わせて甲子園に出場したことのある学校の比率を一覧表にしたのが、「甲子園出場歴がある高校が多い都道府県ランキング」である。では今回1位となったのはいったいどの都道府県だろうか。早速、1位から5位を見てみよう。