中学受験における難関校への合格実績でSAPIX(サピックス)を猛追し始めた早稲田アカデミー。特集『わが子にピッタリ!塾・予備校&家庭教師・オンライン教材選び』(全22回)の#16では、中学受験塾の覇者、サピックスの天下を終わらせるという山本豊社長に、その意気込みを聞いた。(ダイヤモンド編集部 宮原啓彰)
高校入試部門の成功を
中学入試部門にも拡大
――首都圏の難関中学受験塾の合格実績では、SAPIX(サピックス)が依然トップですが、近年、早稲田アカデミーが徐々に追い上げています。
そうですね。われわれは「本気でやる子を育てる」という教育理念の下、生徒たちに一生懸命勉強に本気で取り組むよう求めています。そう子どもに言うからには、こちらも企業として本気で取り組むのが責任です。
当社は進学塾ですから、保護者が進学塾に求めるもの、期待されるものは、やはり子どもの成績が上がり、志望校に合格するということにほかなりません。つまり、単に勉強を教えるだけでなく、生徒の成績を伸ばし、志望校に合格させるという「結果」を出さなければなりません。そこで、当社には中学入試と高校入試、一部大学入試とそれぞれ部門がありますが、まずは高校入試部門で早慶の付属高校の合格実績ナンバーワンを取るという目標を掲げてそれを実現させ、続いて開成高校などそのターゲット校を広げていきました。
当然、次は中学入試でも同じく合格実績ナンバーワンを目指していく、ということです。そうなると首都圏では男女の御三家が大きなバロメーターになるので、その首位を最終的に目指すことになります。
とはいえ、中学受験における難関校の合格実績は、サピックスが十数年にわたってポールポジションを取り続けています。それこそ当社の倍の合格実績という差がありますが、当社としてはやるからには2位に甘んじることなく、ナンバーワンを目指します。実際、数年前に開成中学の合格者100人突破を掲げてこれを達成したように、ここ数年、徐々に合格者数が増えており手応えを感じています。
もちろん、(合格者数に含まれる)当社の小6難関中学受験対策の特徴である「NN(何がなんでも)志望校別コース」の生徒には、普段はサピックスをはじめ他の塾に通いながら入塾している子どもも一部いますし、合格者数そのものを比べてもまだまだサピックスの背は遠いとも感じていますが。
――いつまでに御三家の合格実績でサピックスを逆転するというロードマップはありますか?