わが子にピッタリ!塾・予備校&家庭教師・オンライン教材選び#17Photo:PIXTA

子ども一人一人に合った指導、いわゆる“個別最適”を塾に求める傾向が年々強まっている。そのため、一対一で丁寧に教えてくれる個別指導は人気が高い。しかし、一口に個別指導塾と言っても、一度に授業を受ける生徒数や指導方法、時間など、特徴はバラバラだ。そこで、特集『わが子にもピッタリ!塾・予備校&家庭教師・オンライン教材選び』(全22回)の#17では、数多くある個別指導塾を運営形態で五つに分け、その実態を解説する。(ダイヤモンド編集部 塙 花梨)

「個別指導だから良い」は違う!
本当に子どもに合った塾を選んでいるか

 塾・予備校を決めるときに、一つのポイントとなるのが「個別指導・集団指導のどちらを選ぶか」だ。

 個別指導とは、講師と生徒が一対一あるいは講師1人に対して生徒2~3人程度のごく少人数で行われる授業形態のこと。一方、集団指導とは、大人数で行われている授業形態のことを指す。特に最近は、子ども一人一人に合った指導を求める保護者が増えており、一対一で丁寧に教えてくれる個別指導の人気は高い。

 しかし、個別指導と集団指導にはそれぞれメリットとデメリットがあり、自分の子どもに合った形態の塾を選ぶ必要がある。そこで、個別指導と集団指導の違いを改めてひもとき、塾選びの正しいポイントを紹介。さらに、一口に個別指導塾と言っても、一度に授業を受ける生徒数や指導方法、時間などでそれぞれ特徴があるため、数多くある個別指導塾を運営形態で五つに分け、解説する。

個別と集団の違いは「レベル」
子どもに適した環境を選ぶルール

 個別指導と集団指導の一番の違いは、「同じ環境に生徒がいるかどうか」だ。集団指導の場合は、周囲との能力が比較され、協調性や競争意識が生まれやすいが、授業に付いていけなくなることもある。一方、個別指導だと生徒一人一人の能力に合わせて授業が進んでいくので、落ちこぼれることがない。

 医学部受験塾のTMPS医学館で代表を務める長澤潔志氏は、「個々の生徒に合わせて授業をやることは個別指導の良い面ではあるが、生徒に実力が付きにくく、わがままになってしまう側面もある」と言う。

「自分の子どもだけ見てほしい」「個別は面倒見がいい」と考える親が多いのは事実だが、個別指導に頼り過ぎると、生徒の進行速度に合わせてしまうのでなかなか力が付かず、学習レベルが上がらない。そうなると、受験はおろか、その先の社会で成功することも難しくなってしまう。

 では、塾はどのように選択していくべきなのだろうか。直営かFC(フランチャイズチェーン)か?個別指導専門塾か集団塾の運営する個別指導塾か?また、大学生のアルバイト講師は実際のところどうなのか?など、詳細に解説していく。