要因3 子どもたちの前向きな学習姿勢

 子どもたちの学習姿勢についても、ぜひ触れたい。秋田県の子どもたちは学習に対してたいへん前向きである。次の児童・生徒質問紙の答えを見てほしい。

秋田県の子どもの学力が「13年間連続トップクラス」なワケ

 国語、算数・数学の勉強を大切だと考える子どもたちの割合は、全国平均に比べて非常に高い。Aの中学校は2番目、それ以外は全国で一番高い割合だった。これには、探究型をスタンダードとする普段の授業のあり方が深く関係している。課題を自分たちで解決したり、その過程を自分たちの言葉で表現したりする中で、学びの意義を実感するようになっていると考えられる。

 また、秋田県の先生は子どもたちをとにかくよくほめる。次の児童・生徒質問紙からも明らかだ(2021年はこの質問がないため、2019年児童・生徒質問紙から引用)。

秋田県の子どもの学力が「13年間連続トップクラス」なワケ

 これらは、子どもたちが先生を強く信頼するということにもつながっている。そういう環境で育つ子どもたちは、学校の活動に前向きに臨むようになる。保護者も先生を強く信頼している。これらもまた、秋田の学力に大きく影響しているといえる。