インナー対策も重要
登山にコットン素材は避ける

 また、キャンプ初心者が見落としがちなのが、着用していく下着の素材である。コットン素材は体温が下がりやすいため、ベテラン登山家の間では登山時にコットン素材の下着は着ないということが常識だ。

 これまでの低体温症を伴う遭難事故などでは、「濡れた服を着替えた」「首元を温めていた」などのちょっとした対策が命運を分けていると言っても過言ではない。また、1902年に起きた八甲田雪中行軍遭難事件をはじめ、大規模な山岳遭難から奇跡的に生存した者の多くは、コットン以外の素材の衣類を着用していたともいわれている。

 しかし、逆にたき火などをする場面では、コットン素材がおすすめだ。たき火で火の粉が舞った際に、ナイロンやポリエステルなどの素材と比べ、コットン素材は溶けにくく安全だからである。

 このように、シチュエーションによって使い分けられるよう、着替えは多めに準備しておき、場所や状況によって柔軟かつ臨機応変に対応していきたい。

長いネックレスやフリンジなど
丈の長いアイテムに要注意

 また、当然ながらスカートやハイヒール、厚底サンダルなどの動きにくい格好はNGである。川辺などで遊ぶ場合は、つま先の隠れる靴を持っていくのがベター。水辺で遊ぶ際に貝殻やガラス、珊瑚などから足を守ることができるからだ。

 BBQやキャンプファイアーなどを行う場合は、長いネックレスやフリンジなどのアイテムにも要注意だ。BBQの準備やたき火の際に邪魔になったり、最悪の場合は火が付いてしまう可能性がある。

場所選びは慎重に!
キャンプ場敷地内でも油断は禁物

 大事なのは服装だけではない。キャンプ場には区画サイトとフリーサイトがあるが、覚えておきたいのは、キャンプ場が提供しているエリアがすべて安全なわけではないということだ。

 一般的に最低限の安全性は配慮されているが、いかなる条件や天候においても保証されているわけではない。そのため、テントを設営する際はどんな条件下でも安全な場所を選ぶことが重要である。