事故を避けるため
事前に対策しておくべきこと

 遭難防止や遭難時の対策として、ホイッスルや懐中電灯は欠かさずに持ち歩こう。加えて、事前に必ず天気予報やヒグマの出没情報などを確認しておくことも大事だ。万が一、ヒグマをはじめとする危険な野生動物に遭遇してしまった場合は、鈴などを鳴らして仲間とお互いに知らせ合おう。

 また、ヒグマは執着心が強いことで有名である。当たり前のことではあるが、食べ物やゴミは必ず持ち帰ること。そして「一度盗まれた物は取り返そうとしない」ということも徹底しておきたい。

 キャンプのメニューに登山が含まれる場合は、登山計画書を忘れずに提出しておくことが重要だ。家族や親しい知人には、行き先や帰宅時間などを伝えておこう。また、携帯電話と予備のバッテリーも忘れないようにしたい。

 想定していなかった事態が生じたとき、普段通りの正常な判断や行動を取ることは容易ではない。しかし、事前にそういった事態やリスクを把握し、万全の準備をしておくことで、余裕を持って対応することができる。

 近年キャンプが気軽に楽しめるようになったとはいえ、自然は危険と隣り合わせであることは忘れてはならない。せっかくの楽しい時間を台無しにしないためにも、正しい知識をしっかりと頭に入れた上で自然を満喫したいものだ。