――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」
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ビットコイン、金、石油、不動産――インフレへの懸念が高まる中、多くの資産が投資家のレーダースクリーンに映っている。だが最良の逃避先は、しばらく流行遅れとなっていたものかもしれない。昔ながらの退屈なバリュー株だ。
バリュー投資は今年に入ってからごく一瞬、秀でたパフォーマンスを示した時期があったが、再び二流の地位に沈んだ。一方でテスラのように株価収益率(PER)が3桁の銘柄や、収益が全くない銘柄の多くが盛り返した。ラッセル3000バリュー・インデックスに代表される割安銘柄の広範なバスケットは、ここ5年でまずまずの80%上昇となっている。一方、成長株のバスケットは、それを100ポイント超も上回る好調さだ。