夢に向かって
着実に突き進む反田恭平

 小学生時代はサッカー少年であり、プロも目指したこともあった反田さん。そんな彼が年を経て、ピアノのプロ目指すようになりました。そして、高校在学中から頭角を現し、モスクワ留学を経て、現在は世界的に活躍するピアニストに。と同時に、ワルシャワの国立ショパン音楽大でも学ぶ、進化することを真摯に慎ましく求め続けるサムライです。

 昨年のインタビューでは、サッカーから団体競技の素晴らしさに子供心ながら感動し、ソリストとしての実力を上げながら、誰かと一緒に音楽をつくり続けていきたいという想いを語っていただきました。そして、25年後くらいに学校をつくって、そこから世界で活躍する演奏家を送り出していきたいとも…。さらに、その卒業生が世界的コンクールで優勝して、ワールドワイドに活躍することをひとつの夢だと語っていました。

 そんな反田さんは、まだ夢の途中かもしれません。でも着実に、そして強固に、(さらには少しペース早くない?と思えるほどのスピードで)前へ前へと歩んでいることが、今回のコンクールで再確認できました。なので、筆者も少々涙腺がゆるんだようです。

「反田恭平さま、本当におめでとうございます!」
-Esquire編集部より

 ソリストである反田さんは、サッカーで言えばポイントゲッターのセンターフォワードでしょうか? そんなポジションでありながら独りよがりにならず、他のメンバーであるワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団の全員を称え、そして対話し…ある種、余裕すら感じさせながら見事な連携プレーをこなして得点を重ねていった…と、筆者は感じとりました(勝手にすみません)。そして審査は長引き、発表の時間は未明へとずれ込んだことも、この反田さんの2位のすごさを物語っていると実感。反田さんの今後の活躍を期待してやまない、エスクァイア・デジタル編集部より…。

 最後に、昨年行われたイベント「The Mavericks of 2020 ―共に進もう ―」ライブ配信のアーカイブをご覧ください。冒頭で反田さんのソロによるショパン作『ポロネーズ第6番変イ長調 作品53』の演奏が流れています!

 そして今年も、「The Mavericks of 2021 」を開催する予定となっています。その発表に関しては、もう少しお待ちください。

Text by Kazushige Ogawa

最高峰ショパンコンクールで2位入賞の快挙!ピアニスト反田恭平ってどんな人?