1 経営トップを巻き込んだDXの着火
2 事業ドリブンでのインパクトを意識した取り組みの設計
3 デジタル組織能力の構築: 持続的な進化に向け、デジタルの組織能力を社内に構築する
4 文化の醸成とチェンジマネジメント: DX1年目を絶対に成功させ、モメンタムを醸成する

 以下に示すステップ1から3を回し続けることで、レガシー企業からデジタルリーダーへの変革を可能にする。

【ステップ1(~1年目)】
• 効果実証済みのアプローチで、短期的にインパクトを実現
• 内製化の「型」の定義および構築
• 核となるチームでのアジャイル運営
• 活動を通じた課題や不足の洗い出し
• 経営層間での認識共有
• 経営資源の再配分(ヒト・モノ・カネ)

【ステップ2(2~3年目)】
• データ活用領域の拡大と、インパクトの増大
• 新たな組織の立ち上げ
• アジャイル運営の拡大
• 組織内に必要なスキルの構築、内製化の確立
(例:デジタル人材、インフラ)

【ステップ3(3~5年目)】
• 真の競争優位性に向けて、M&Aやパートナーシップにより新たな能力を獲得
• データを活用した、自社にしかできないアービトラージ戦略を実現

 ポイントは、自分で課題を見つけること、さらに変革を実行する提案型人材を育成していくことだ。そうして育成した人材をロールモデルとしてアナウンスすることで、他の社員にも「やってみたい」と思わせることができる。確実に実行するために、目標達成までモニタリングすることは言うまでもない。

 ダイヤモンド・オンラインでは、マッキンゼーが「DXの成功方程式」を明かした動画特集『マッキンゼー流!DX革命』(全7回)を公開している。今回取り上げたDXのカギとなる現場のポジションについては、動画特集の第5回『マッキンゼー流!日本企業がDXで見誤りがちな「デジタル人材」の真の役割【動画】』で、DX人材の内製化については、第6回『マッキンゼー流!DXで「失敗しない」デジタル組織の正しいつくり方【動画】』で詳しく解説されている。

 ぜひご覧いただき、自社のDX成功の一助としていただきたい。