ゆとりある家計と老後準備をするなら
Lさんも年間100万円の収入を得ると良い

 70歳まで働けば第4子を授かっても経済面での不安はかなり少なくなると思われますが、Lさんは専業主婦です。相談文には第4子を授かった後、50歳ごろからは就業可能と書かれています。余裕のある家計を考えるのであれば、フルタイムとは言わないまでも夫の扶養の範囲内、年間100万円程度の収入を得ることをおすすめします。

 Lさんの収入を全額貯金に回せば、夫が60歳になるときには900万円(Lさんは夫より1歳年上のため)の金融資産額が上乗せされ、1400万になります。Lさんが65歳までパートを続ければ、さらに500万円が上乗せされ65歳時点の金融資産額は2500万円になります。

 第4子を授かった後もある程度余裕を持った家計運営、並びに老後の準備を行うのであれば、Lさんも収入を得る方が良いでしょう。Lさん夫婦はまだ30代ですから、将来の選択肢を増やすという観点からもLさんがパートに出ることをお勧めします。

 最後に保険について見ていきましょう。相談文の中に「現在もらえる保障額は2000万円」と記載されているのは死亡保険の保険金と推察します。現在の保障額は2000万円で、徐々に減額になる予定と記載があります。徐々に減額になるものの、死亡保障は第3子まで考慮したうえで確保していると仮定します。第4子を授かる予定でしたら、現在の死亡保障に1000万円の保障額がついた、保障期間10年の定期保険を追加すればよいと思います。

 保険料はコストの安い保険会社であれば月額2000円前後で済むはずなので、収支のやり繰りで賄うようにして貯蓄額を変えないようにしてください。

 なお、子どもの医療費は自治体によりますが一定の年齢まで無料のはずです。無料の期間内は子どもは医療保険に加入する必要はありません。

(ファイナンシャルプランナー 深野康彦)