コロナ禍が最も深刻だった21年夏
日系生保9社の業績はどうだったか
大手生命保険会社の2021年度上半期決算が出そろった。9月以降、新型コロナウイルスの新規感染者数は低位安定状態で推移。経済活動も徐々に戻りつつあり、「アフターコロナ」という言葉も現実味を帯びている。
だが21年度第2四半期といえば、コロナの感染状況が最も深刻な時期だった。
大手生保各社は、20年度第1四半期は1回目の緊急事態宣言(20年4月7日から。5月25日全国で解除)で対面営業を全面的に自粛。第2四半期からはオンラインによる非対面営業の導入を準備しつつ、恐る恐る対面による営業を再開させていた。
その後、緊急事態宣言は2回目(21年1月8日から、3月21日全国で解除)、3回目(21年4月25日から、6月20日全国で解除)と続いたが、1回目のときのように対面営業を自粛することはなかった。営業自粛期間に検討した、コロナ禍での対面と非対面の営業手法を各社は実践していたわけだ。
しかし4回目(7月12日から、9月30日全国で解除)の緊急事態宣言の期間は、主にデルタ株による爆発的な感染拡大が起こり、東京都では1日の感染者数が6000人に迫る勢いだった。それまでの緊急事態宣言下の状況とは全く違う深刻な状況にあった中で、日系各社の営業成績はどうだったのだろうか。