戦後最悪と言われるレベルで緊張感が増しつつある、ロシアを巡る国際情勢。ウクライナ問題などをきっかけに、米国など西側諸国はロシアに極めて厳しい姿勢を示している。そんな中、特集『総予測2022』の本稿では、ロシアに詳しい参議院議員の鈴木宗男氏が岸田文雄首相に、「1日も早くロシアのプーチン大統領に会うべき」と呼び掛けている。その理由とは。(聞き手・構成/ダイヤモンド編集部 杉本りうこ)
岸田首相はどうして
「プーチン氏に会うべき」なのか?
ロシアと米国の関係は現在、冷戦後で最悪とまで言われる状態だ。2021年6月にロシアのプーチン大統領は、バイデン米大統領とスイスで会談した。バイデン政権発足後では初の対面会談だったが、両国関係は根本的に安定するには至っていない。
そればかりか、米ロ間の緊張は欧州にも影響を及ぼしつつある。
北大西洋条約機構(NATO)は21年11月、ウクライナ問題を巡ってロシアに対し、「ウクライナを侵略すれば政治的、経済的に深刻な結果を招く」と制裁をちらつかせた。
これはロシアにとっては、米国の自国ファーストで一方的な価値観を押し付けられている状況に他ならない。日本は安易に同調するべきではない。