藤原 もちろん知識はありますからわかりますよ。でも、家で仕事をしていたら、「事業の財布」と「個人の財布」は分けられないでしょ?それを無理に分けようとすると、面倒ですしスマートじゃない。そもそも私、事業用の財布は持っていませんし。なので、青色申告で必要とされる「複式簿記」でありつつ、もっとシンプルで楽な方法があるんじゃないかな、と考えたんです。

(1)どの財布から出したか気にしないで、
(2)入出金をすなおに記帳したい。

 そんな私自身の必要から編み出したのがこの「簡単仕訳帳」です。

「簡単仕訳帳」では、「どの財布か」や「何で払ったか」を気にせず、事業用のお金の出入りだけを記帳すればOKです。そのぶん、通常の複式簿記のような手間を徹底的に省けますから、入力時間も半分くらいですみますよ。

――それは助かります!でも、「そもそも、簿記とかわからないから……」とためらう慎重派の人もいます。

藤原 複式簿記独特の「貸方」「借方」は慣れないと難しく感じますからね。簡単仕訳帳では、右の欄は「収入」、左の欄は「支出」とおこづかい帳感覚で入力できるようにしてあります。

――確かにわかりやすい!でも、ずいぶんスッキリしてますけど、コレ、ちゃんと複式簿記なんですか? 貸方科目や借方科目が空欄のところがありますけど、大丈夫ですか?