第一生命グループのネオファーストが「歯数割」を導入したワケ

歯の残存本数で保険料を割引く
ネオファーストの認知症保険

「えっ!歯の本数で保険料が安くなるの!?」

 生命保険各社の商品開発競争は激しさを増すばかりだが、2021年12月1日に第一生命グループのネオファースト生命保険が発売した新商品には、業界内で驚きの声が上がった。

 ネオファーストの新商品とは、認知症を保障する保険「認知症保険toスマイル」。今や認知症保険自体は珍しくないが、この保険には業界初の割引制度が導入されていたのだ。それが、歯数割引特則だ。

 この特則は簡単に言うと、被保険者が70歳となる年単位の契約応当日に、永久歯の本数(残存歯数)が20本以上あれば、以後の主契約と軽度認知障害(MCI)保障特約の保険料が割引になるというものだ。

 これまでネオファーストは、健康年齢にもとづいて保険料が決まる医療保険を投入するなど特徴のある保険商品を発売してきたが、今回はさらに尖った商品を投入したといえるだろう。

 では、次ページ以降で、歯数割の開発背景を探っていこう。

ネオファースト生命歯数割ネオファースト生命の歯数割引特則がある「認知症保険toスマイル」のパンフレット Photo by Akio Fujita