(4)働き方:根回しのコツを掴み、組織を活用する

 大きな成果を出すためには、根回しによって組織を活用し、動かすことが不可欠である。そこで根回しのコツが有効となる。

(5)人脈:相談される人、声がかかる人になる

 相談されて、信頼を築き上げていくことで、欲しい情報を入手できるようになる。また、一緒に成長していける仲間を見つけ、つながることも必要となる。相談される人、声がかかる人をめざすようにしたい。

 要約ではキャリア、仕事の成果、働き方に関連して、1章、2章、4章、6章のポイントを一部取り上げる。具体的には、自分の向いている環境で強みを活かす方法、最短で成果を上げる方法、そして組織を動かす根回しのコツを紹介する。

【必読ポイント!】
◆ 自分の向いている環境で強みを活かす
◇「得意なこと」から「好きな仕事」を選べ

「せっかく働くならば好きなことをやりたい」「好きな仕事が分からない」と悩んでいる方も多いだろう。実は、「好きなこと」「やりたいこと」を追い続けるのは危険である。なぜなら、もっといい仕事が見つかると思い、転職を繰り返しているうちに、キャリアの賞味期限が来てしまう可能性があるからだ。

 では、これを避けるためにはどうすればいいのだろうか。それは選択する順番を変えてみることだ。「得意なこと」や「向いていること」の中から「好きな仕事」や「やってみたいこと」を見つけるのである。自分が得意で向いていることを活用できる環境を選べば、好きな仕事で大きな成果を残せるようになる。

◇横へのスライドで、独自のポジションを築く

 同じ業界内や社内だけでキャリアアップを目指していくと、上に行くほど道のりは険しくなる。なぜなら役職の椅子にはすでに誰かが座っているからだ。

 そのため、キャリアを同業界内や社内の延長線上といった「線」ではなく、他業界・他業種・他役職を含めた「面積」で考えることが求められる。キャリアアップをめざすのではなく、キャリアを「横」へスライドさせていくイメージである。そうすれば、自分の提供価値が広がり、活躍できる場所が増えていく。