年金 老後不安の真実#4Photo:takasuu/gettyimages

現在、検討されている年金制度改革が実現すれば、あなたが受け取れる年金額が増えることになりそうだ。年金の給付額は幾ら増えるのか。特集『年金 老後不安の真実』(全7回)の#4では、「ねんきん定期便」や日本年金機構の見込み額試算では見えてこない本当の年金受給額を、夫婦世帯の3分の2を占める共働き世帯について初試算した。(ダイヤモンド編集部編集委員 竹田孝洋)

共働き世帯数は片働き世帯数の
2倍の1240万

 1240万世帯と571万世帯――。これは2020年時点での夫婦共働きの世帯数と男性だけが働く片働き世帯数だ。

 1997年に共働き世帯数が949万世帯となり、921万世帯の片働き世帯数を上回って以来、両者の差は開く一方である。

 その背景には、女性の社会進出だけでなく、賃金が上がらなくなった日本の現状では子育てなどの費用に備えるために共働きせざるを得ないという面もある。そして、老後に対する不安も共働きをする一因だろう。

 だが、現在、検討されている年金改革が実現すれば多くの年代で将来受け取る年金額が増加しそうだ。

 ねんきん定期便や日本年金機構の見込み額試算で分かる受給額は、実際の受取額ではなく、現時点での算出基準によるものだ。

 受給開始日までの名目賃金上昇率や物価上昇率の変動、マクロ経済スライドによる給付抑制が反映されているわけではない。

 そこで、19年の財政検証で最も現実的なケースである「ケースV」を前提に、上記の変動要素を織り込んだ本当にもらえる真の年金額を試算した。

 では、幾ら増えるのか。次ページ以降で共働き世帯について詳細に解説する。