子どもにはココア味の水薬を作り、成人の半量を飲ませる

 オミクロン株による感染拡大が始まってから、子どもたちの感染者数も増えてきました。そのことが子どもの健康状態を脅かすとともに、家庭内感染の増加にもつながっています。漢方薬は子どものオミクロン株対策にも大いに役立ちます。

 子どもに漢方薬を飲ませる場合、漢方薬の種類は基本的に成人と同じで構いません。ただし、服用する量を減らします。小学校低学年までは「体重1㎏当たり0.2g」を1日量、小学校中学年では「成人の服用量の3分の2」を1日量とし、それぞれ朝昼晩の1日3回に分けて使用します。小学校高学年以降は成人と同じ量で大丈夫です。

 漢方薬は苦いので、子どもが飲むのを嫌がる場合が結構あります。そんなときは、子どもの好きなココアを加えるのがおすすめです。ココアの苦味で漢方薬の苦味は消え、おいしいココア味の水薬になります。

 ココア味の水薬の作り方は簡単です。まず一口で飲める量の水に漢方薬を入れます。そこにココアの粉末を加え、電子レンジで沸騰する寸前までチンすれば、出来上がりです。大人でも、漢方薬の味が苦手な場合は、ココア味の水薬をぜひ試してみてください。

漢方薬と新薬(西洋薬)の二刀流でオミクロン株を撃退

 新型コロナウイルス感染症の治療薬「パクスロビド」や「モルヌピラビル」を処方されている人は、漢方薬を併用しても問題ありません。むしろ、併用することをおすすめします。新薬は、病原体をピンポイントで攻撃する力があります。

 一方、漢方薬は、体の防御機構(免疫力)を向上させ、自力で病原体を抑える力があります。この二刀流こそが、どのような感染症にも有効な手段といえます。