ある程度分野は限られていますが、後で述べる中級職員や現場労働者のように、会計業務の入力作業だけとかのジョブに縛りつけられているものではありません。いろいろな部署を経験するのですから、ジェネラリストに近いところがあります。

 上級職員は、会社から高いパフォーマンスが求められます。彼らはその要求を満たすために昼夜を問わず必死で働き、うまく行かなければ、あるいは、自分の思うように出世できなければ、サッサと転職していくというイメージです。

 私もアメリカのコンサルティング会社に勤めていましたが、同僚のアメリカ人は、深夜まで必死に働いていました。早くマネジャーになりたい、早くパートナー(役員)になりたいという強い願望を持っていました。しかし、いくら働いても、エグゼンプトですから、残業代は出ません。

 上級職員は、自らの創意工夫で仕事を進めていきますので、会社に対する貢献度に大きな差が出てきます。査定においても、大きな差がついてきます。

中級職員、ブルーカラーは
査定も少なく仕事も定型的

 二番目が、中級職員です。アメリカでは、「ノンエグゼンプト」と言われており、事務職員や中級技術者等の実務的な職務を行なう人々を指します。

 彼らは、3層目の現場労働者とは違い、肉体労働をすることはないのですが、上級職員から命じられた定型的な職務をこなします。給与は残業代込の月給制が多く、命じられた仕事を済ませて定時に退社するのが普通です。

 決まりきった仕事を黙々とこなしているので、査定で大きな差をつけられることはありません。

 学歴的には、かつては2年制カレッジや専門学校の卒業生が多かったのですが、近時では4年制大学卒業生が増えてきています。