「次のアリゾナ州の州務長官、マーク・フィンチェムです。タフで、スマートで、この国を愛する愛国者です。ガリ・レイクとともに絶対に当選させなければなりません」

 すると、会場から大きな歓声と拍手が起こり、しばらく鳴りやまなかった。トランプ氏の集会は相変わらずすごい熱気だが、この日の目的は自らが支持している共和党のガリ・レイク州知事候補とフィンチャム候補を応援することにあったようだ。

 フィンチェム氏は「20年の大統領選で不正があった」と強く主張し、アリゾナ州の選挙管理当局に捜査を呼びかけていた。

 その彼が檀上に登り、「皆さん、われわれは知っていますし、彼らも知っています。ドナルド・トランプが勝ったのです。われわれが持っている全ての証拠をもって、アリゾナ州の選挙結果は無効とされるべきです」と訴えると、トランプ氏は満面の笑みを浮かべて、「彼の当選が絶対に必要だ」と改めて支持を呼びかけた。

 それにしてもトランプ氏はなぜ、これまであまり注目されてこなかった州務長官の選挙に大きな関心を持つようになったのか。