高学歴の人ほど
高収入が得られる知的階級社会

 どれぐらい待遇が違うかというと、戦略系のコンサルティング会社なら、リサーチャーは年収5.5万~9.5万ドル(600万~1000万円)、アソシエイトなら年収11万~15万ドル(1200万~1600万円)程ですから、リサーチャーはアソシエイトに昇進するのを目標とします。

 ですから、大学卒で入社したアメリカ人の社員はリサーチャーやアナリストを2、3年経験後、MBAに入学し、卒業後にアソシエイトとして戻ってくるというルートができていました。

 これが研究職となると、もっと高い学歴が要求されます。

 大手製薬会社の研究職では、博士(PhD)保有者がほとんどで、修士や学士では仕事を見つけるのも難しいようです。その代わり、博士号を取れば、就職しやすく、また、就職後は高い給与がもらえるというご褒美があります。

 アメリカ統計局の2020年のデータによれば、最も高い給与を得ることができるのが、MD(医学博士)やJD(法務博士)のような専門職博士号取得者とPhD(博士号)取得者です。その次が、修士号取得者、その次が学士号取得者というように、学歴によって所得差が生じています。