専門スキルで評価されるには
外資系に転職するしかない

 転職では、有名会社から無名会社へと移っていくことのほうが多いのですから、現実には、転職をすると給与は下がっていくというケースのほうが多くなります。

 唯一の例外は、オーナー企業への転職です。オーナー企業なら、オーナーが気に入れば、どんなに高い給与でも支払えるので、それが可能となるのです。

 しかし、入ってみればわかるのですが、周りの人と比べて、倍の給与をもらっていれば、猛烈な嫉妬の対象になります。何か仕事を進めようとしても、周りの人に協力してもらえません。

 そのうえ、オーナーは気まぐれですから、オーナーの機嫌を損ねれば、あっという間に降格になったり、最悪の場合、クビになります。

 これが現実ですから、日本企業間を転職して成功できる人は非常に限られます。

 ですから、私は転職の相談を受けた時には、外資系に行くことを勧めます。なぜ外資系かと言えば、そこでは社内人脈は重要でなく、本人が持った専門スキルが評価されるからです。また、日本のオーナー企業と違い、実力主義の人事制度が会社の中に整備されていますので、突然降格やクビということはありません。

 外資系企業なら転職者を受け入れる時には、その企業の本国で行なわれているように、前職プラス10~20%の報酬を提示してくれます。自分の専門スキルが活かせる、給与も上がるとなれば、外資系に行くしかないでしょう。