例えば、お金による経済的な動機付けが強い人は、長期的には総合的な自己肯定感が低くなりがちで、うつや不安を抱えやすいといいます。
ステータスや見た目の良さなどを求める場合も同様で、精神面以外にも頭痛や肩こりなどの身体的健康にも影響が出たり、友人、恋愛、家族など、人間関係にも問題が出てくることが報告されています。
お金やステータスを求めすぎると、あまり心にいい影響がなさそうだと、常識的にもイメージできると思いますが、実際に心理学や医学の科学的な視点からも確認されているというわけです。
だから、外発的な報酬で気分が良くなり、自己肯定感が一時的に上がったとしても、決してそれでよしとしてはいけないのです。
外発的な報酬に加えて、自己肯定感を高めるためにやってはいけないことがもう一つあります。
それは、ネガティブな気持ちを無理やり抑え込んだり、無理に忘れようとすること。
忘れたいような嫌なことが起きたときに、忘れようと試みるものの、どうしても気になってしまう。それどころか、その気持ちを抑え込もうとすればするほど、ネガティブな気持ちが強くなる。誰しもそんな経験があるものです。
さらに、ネガティブな気持ちを無理やり忘れようとすると、心だけでなく体にも様々な悪影響が出てきてしまいます。
例えば、ハーバード大学などの研究で、自分の気持ちを抑え込みがちな人は疾患による死亡リスクが30%高まってしまい、癌になる確率も70%上がるなんていう驚きの報告もされているくらいです。
だから、私たちは、自分のネガティブな気持ちとのうまい付き合い方を見つけないといけません。
そもそも、私たちの心にあるネガティブを取り除こうとする発想が非現実的なのです。というのも、ネガティブに感じたり、考えるのは人間にとって必要な能力だからです。
例えば、このようなことです。