米連邦準備制度理事会(FRB)は過熱気味の景気を冷やし、インフレを抑制する上で、これまでは住宅市場に大きく頼ってきた。具体的には、利上げによって住宅ローン金利を引き上げ、買い手を減らした。  ところが今回は、住宅市場がかつてないほどの活況に沸いており、FRBの金融政策運営をさらに難しくしそうだ。限りある物件を多数の買い手が競り合う中、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスとコアロジックが算出する住宅価格指数(主要都市、平均)は昨年、18.8%値上がりした。  FRBの利上げに伴い、米国の住宅ローン金利は先週、昨年11月から約2.3ポイント上昇し5.25%に達した。