ウォール街の銀行は、市場を活性化し続ける余力を失いつつある。シェアリングエコノミーが、その解決策になるかもしれない。ウォール街の大手行やシリコンバレーの大手ベンチャーキャピタル(VC)から支援を受けるスタートアップ企業キャピトリスが目指すのが、まさにそれだ。エアビーアンドビーが空き部屋を民泊施設に変えたように、キャピトリスはブラックロックなどの投資会社の遊休資本を資産に変え、銀行がそれを利用してあらゆる種類の取引を円滑化できるようにしている。銀行は、証券の買い手と売り手の仲介をしたり、企業に資金を貸し出したりするなど、市場で重要な役割を担っている。規制当局は銀行に対し、そうした各取引のための資本を蓄え、預金者を損失から保護する緩衝資本を確保するよう求めている。