協力者の正体に仰天!
過去にも被害
ここでいったん愛美さんに連絡して、状況を報告しました。アパートの住所を伝えたところで、愛美さんは「え!?」と言葉を詰まらせました。そして撮影した男と協力者の顔写真を見たいと言うので、即座にメールで送信しました。顔写真を確認した愛美さんからは意外すぎる言葉が出ました。「この協力者…彼氏です…。そのアパート、彼氏の家です」と言って、おえつをもらしながら泣いていました。
その後、私は愛美さんと合流して話を聞きました。「まさか彼がこんなことするなんて…信じてたのに」。私はかける言葉が見つかりませんでした。そして泣きじゃくる愛美さんの口から予想だにしない言葉が出ました。「私…これで3人連続です」
私は最初理解できませんでしたが、よくよく話を聞くと、元彼と元々彼からもリベンジポルノでお金を脅し取られたことがあったそうです。
愛美さんは愛の形を動画で残すことで深い愛情を感じるらしく、その性癖を利用され脅しの手口とされていたらしいのです。過去2回はお金と引き換えに元データを削除できたのですが、今回は手口が巧妙だったようです。
報告を済ませ、調査は終了しましたが、もしかしたら愛美さんからまた電話があるかもしれないという気がしてなりません。ゆがんだ依存からは脱却してほしいと思いますが、私には調査で協力することしかできません。
「『繰り返してしまう行為』に『依存してしまう依頼者』を見守るしかできない探偵」。点と点が線になる探偵トークでした。
※本稿は実際の事例に基づいて構成していますが、プライバシー保護のため個人名は全て仮名とし、一部を脚色しています。