プラス1(3)問題

1)ランダムに5ケタの数字を20個作り、それぞれ小さなカードに書き出す

2)作ったカードを束にして数字が見えないように裏返して置く

3)時計の秒針などを見て一定のリズムを刻む
(1秒1回にセットしたメトロノームを利用すると便利)

4)一番上のカードをめくり、書かれた5ケタの数字を声に出して読む

5)読んだあと、顔を上げて2カウントの間を入れる

6)元の数字の各桁に1を足した数をリズムに合わせて1桁ずつ読み上げる。たとえば、「52941」と書かれていたら「63052」

7)リズムをキープして、カードをめくりながら続ける

8)これを楽にできる人は足す数字を「1」ではなく「3」にする

参考『ファスト&スロー』(ダニエル・カーネマン著/早川書房)

 

 最初は頭がいっぱいな感覚であったものが楽にできるようになると、ワーキングメモリが増えたような気がするかもしれません。でも実態はそうではありません。上達する主な理由は、繰り返し問題を解くことによって足し算の結果を知識として覚えてしまうからです。

 つまり、それは注意という「腕」の本数が増えたわけではなく、むしろこのテストを行うのに必要な「腕」の本数が減って上達した、ということです。