アンソニー・アルバニージー氏がオーストラリア首相に就任して1カ月足らずだが、中国はすでに同氏が前任者のように脅しに耐えられるかどうかを試しているようだ。オーストラリアは5日、5月26日に南シナ海付近の公海上空を通常の偵察任務で飛行していた豪軍哨戒機に対し、中国軍の戦闘機が接近して危険な行動を取ったと発表した。豪国防省によると、中国戦闘機は哨戒機と並んで飛行した後、前方に移動し、追尾ミサイルをかく乱するチャフやフレアを放出し、哨戒機とその乗員に「安全上の脅威となる危険な行動を取った」という。豪政府は中国政府に抗議したが、これは恐らく事故ではないだろう。中国政府は、アルバニージー氏が圧力に耐えうるかどうかを見極めている。中国は南シナ海の大半を自国の領海とみなしており、オーストラリアや他の国々が監視や米国との協力を打ち切ることによって、中国側に譲歩することを望んでいる。豪政府がこの点を見逃さないようにと、中国の王毅外相は最近オーストラリアの北にあるパプアニューギニアを訪問し、両国の関係強化を打ち出した。
【社説】中国がオーストラリア新首相「迎撃」
中国軍の戦闘機、南シナ海付近の豪軍哨戒機に対し危険行動
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