円安イメージ写真はイメージです Photo:PIXTA

円安、135円台まで加速
参院選で重要な本質的な議論

 円ドル相場は13日、一時1ドル135円台まで円が下落した。

 この数カ月、円安が進むなかで、「良い円安、悪い円安」の議論がメディアを騒がせ、政治家の発言の中にもたびたび登場した。

 米国の長期金利上昇が5月で一服、円安ドル高の動きもいったんピークを越えたかともみえたが、6月に入って米金利高、ドル高の動きが再燃、この議論がまた蒸し返されている。

 冷静な議論をすれば、為替はあくまでも交換レートであり、変動すれば必ずそれによってメリットを享受する人とデメリットを被る人が出るのは当たり前で、この点は株式投資や債券投資とは異なる。

 そのメリット、デメリットの片方だけを非常に恣意(しい)的に採り上げるのが、この「良い円安、悪い円安」の議論だといえる。

 来週公示の参院選でも円安・物価高問題にどう対応するのかは与野党の主要争点になりそうだが、より本質的な議論を深める時だ。