リーダー論に正解はありません。時代や年齢、率いる組織の業績、規模によっても求められる能力は異なります。ここでは、リーダー経験がほとんどゼロでダイヤモンド編集部の編集長になってしまった私が、わらにもすがる思いで手にしたリーダー本を紹介していきます。
『結果を出すリーダーはみな非情である』に『優れたリーダーはみな小心者である。』、はたまた『最高のリーダーは何もしない』など、一見すると矛盾していそうな5冊を選定しましたが、読んでみるとストンと腹落ちするものばかりです。
特集『編集長厳選!無敵のリーダーになるための5冊』で、これまでにない不思議な読書体験をお届けします。#9は『なぜあのリーダーに人はついていくのか』を紹介。部下がついていきたくなる上司になるための71の具体例と尊敬されるリーダーの条件をお届けします。(ダイヤモンド編集部編集長 山口圭介)
尊敬されるリーダーになるための
押さえておくべき鉄板のノウハウ
編集長という立場にいますが、子供の頃から集団行動が苦手で組織を引っ張るタイプではありません。小学生時代に子供会のソフトボールチームでキャプテンを務めて以来のリーダー役とあってリーダーとしての経験不足はあまりにも明白。ほとほと組織の長には向いていないと痛感する日々が続いています。
私のようにリーダーに向いていないと悩んでいる人は少なくないはず。そんな人にピッタリなのが、就活生のバイブル「面接の達人」で知られる中谷彰宏氏が記した『なぜあのリーダーに人はついていくのか』。リーダーとして押さえておくべき鉄板のノウハウ本として、ぜひ熟読してもらいたいです。
特に第2章「尊敬されるリーダーの条件」では、私にはハードルの高い条件がいくつも提示されているのですが、リーダーの立ち居振る舞いをケース別に伝授してくれ非常に有益でした。以下、いくつか紹介します。
・ナンバー2を大事にできない人はリーダーになれない
・普段一緒にいないリーダーに人はついてくる
・話題が豊富なリーダーに人はついていく
・上のことでグチをこぼさない
さらに、「人がついていきたくなるリーダーになるための71の具体例」も付いており、セルフチェックに最適です。「自分よりリーダーに向いている人間を育てよう」「反省会と打ち上げを混同しない」などなど、“中谷節”の金言が満載です。