リーダー論に正解はありません。時代や年齢、率いる組織の業績、規模によっても求められる能力は異なります。ここでは、リーダー経験がほとんどゼロでダイヤモンド編集部の編集長になってしまった私が、わらにもすがる思いで手にしたリーダー本を紹介していきます。『結果を出すリーダーはみな非情である』に『優れたリーダーはみな小心者である。』、はたまた『最高のリーダーは何もしない』など、一見すると矛盾していそうな5冊を選定しましたが、読んでみるとストンと腹落ちするものばかりです。特集『編集長厳選!無敵のリーダーになるための5冊』は9月5日(月)から11日(日)までの全9回で、これまでにない不思議な読書体験をお届けします。(ダイヤモンド編集部編集長 山口圭介)
#1 9月5日(月)配信
悩める上司の8割が知らない「部下の○○」、1万人のリーダーの指導で判明!
1万人を超えるリーダーを指導してきた『1万人のリーダーが悩んでいること』の著者、浅野浩一氏によれば、リーダーの悩みのほとんどは「部下とのコミュニケーション」。業績を上げることがリーダーの大切な仕事であるにもかかわらず、悩みの大半は部下に関するものばかり。そんな上司の8割が、部下の「○○」を知らないそうで、実はこれを理解するだけで部下とのコミュニケーションは大きく改善するというのです。
#2 9月6日(火)配信
「仕事を押しつけられた!」と部下に思われないよう、上司が絶対知るべき3つの注意点
書籍『1万人のリーダーが悩んでいること』では、「部下に仕事を頼むとき『仕事を押しつけてきた!』と思われていないか不安なので、うまく頼む方法を教えてほしい」との相談が紹介されています。これに対し、著者の浅野浩一氏は上司が絶対知っておくべき三つの注意点を挙げています。
#3 9月7日(水)配信
中間管理職に必須「情に訴える説得」の極意、“パーパス”だけでは部下は変わらない
編集長に成りたての頃、編集部をどう改革していくべきか旧知の経営者に相談したところ、「最近は日本国内でも『パーパス』『ビジョン』『ミッション』といった言葉がもてはやされているけれど、それだけでは組織は変わらない」とアドバイスされ、薦められたのが『結果を出すリーダーはみな非情である』。本書で指摘されていたのは、「情緒」に訴えるコミュニケーションの重要性でした。
#4 9月8日(木)配信
管理職に必要な「死刑宣告」する能力、中途半端な優しさが“薄情な上司”に
皆が気持ちよく働くことができる「優しい意思決定」では、会社全体としては着実に弱体化してしまうと、『結果を出すリーダーはみな非情である』の著者である経営共創基盤グループ会長の冨山和彦氏は指摘します。中途半端に優しい上司は、結局のところ、薄情な上司でしかないのです。
#5 9月9日(金)配信
会議室に入った瞬間に分かる!優れたリーダーとダメなリーダーの決定的な差
小心な楽観主義者こそが最強であるという異色のリーダー論を展開する『優れたリーダーはみな小心者である。』。著者はグローバル企業ブリヂストン14万人を率いた元CEO、荒川詔四氏。彼は「優れたリーダー」か「ダメなリーダー」かは、その人が開催する会議の雰囲気で一目瞭然であり、会議室に入った瞬間に分かると言います。
#6 9月10日(土)配信
ダメ上司の烙印「OKY」の残念過ぎる意味、あなたは“悪代官”リーダーになっていないか
「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば、人は動かじ」。旧日本海軍の山本五十六・連合艦隊司令長官の名言からも分かるように、古今東西、リーダーシップの原点は自ら汗をかいて「やってみせること」にあります。ただ言うはやすし。『優れたリーダーはみな小心者である。』の著者で、グローバル企業ブリヂストン元CEOの荒川詔四氏ですら手痛い失敗をしていました。
#7 9月10日(土)配信
最高のリーダーは指示しない!「人を動かす」組織と「人が動く」組織の決定的な差
『最高のリーダーは何もしない』の著者である藤沢久美氏は、「リーダーというと、『即断即決・勇猛・大胆』『付いていきたくなるカリスマ性』『頼りになるボス猿』といったイメージを持つ人も多いけれど、そうしたリーダー像は過去のものになりつつある」と主張しています。最高のリーダーが「指示」を出さない理由とは?
#8 9月11日(日)配信
「何もしない」のに結果を出すリーダーが兼ね備えている、たった2つの能力
週刊誌市場が急速に縮小する中、生き残りを図るために紙メディアの「週刊ダイヤモンド」編集部とデジタルメディアの「ダイヤモンド・オンライン」編集部を統合し、ダイヤモンド編集部として再出発したのが2019年4月。統合と同じタイミングで編集長となり、編集部のDX(デジタル・トランスフォーメーション)を進めてきました。改革を進める上で参考になったのが、書籍『最高のリーダーは何もしない』で語られていた、「リーダーに求められる2つの能力」でした。
#9 9月11日(日)配信
部下が「ついていきたい上司」になれる!71の鉄板ノウハウ
リーダーに向いていないと悩んでいる人は少なくないはず。そんな人にピッタリなのが、就活生のバイブル『面接の達人』で知られる中谷彰宏氏が記した『なぜあのリーダーに人はついていくのか』。リーダーとして押さえておくべき鉄板のノウハウ本として、ぜひ熟読してもらいたいです。
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