ソフトバンクの孫正義最高経営責任者(CEO)は、過去最大の赤字を計上したことについて、きまり悪さと反省の言葉を口にした。少し謙虚になれば、ソフトバンクの猛烈な投資スタイルは変わり、おそらく長期的にはリターンを高めることができるだろう。だが、必ずしも投資家に勝ち目があるとは限らない。再びバブルが膨らめば、孫氏の無鉄砲ぶりがまたもや頭をもたげてくる可能性がある。ソフトバンクが8日発表した4-6月期(第1四半期)決算は、純損失が3兆1627億円と、四半期ベースで過去最大の赤字に落ち込んだ。ビジョン・ファンド事業からの投資損失は2兆9191億円に達した。これにより、2017年に第1号を立ち上げたハイテク投資ファンドは、これまでの利益がほぼ吹き飛んだことになる。一方、ナスダック総合指数は最近急落に見舞われたものの、足元の水準は17年半ばの2倍に達している。