ベンチャーキャピタル(VC)は長年、起業家に資金と力を惜しみなく与え、新興(スタートアップ)企業の評価は急上昇してきた。だがここにきて、出資に条件を付け始めている。ハイテク株全般の下げを受け、VCは近年行ってきたような出資にブレーキをかけ始めた。新たな環境下で、資金調達ラウンドに厳しい条件を付ける投資会社もある。スタートアップ企業にとって、そのような条件を付けられるのは10年に及んだハイテク株の強気相場では、異例といえる。低金利で資金調達がしやすくなり、投資家はリターンを求めて未上場市場に押し寄せた。一部の資産運用会社はここ数カ月、「ストラクチャード・ディール」として知られる取引に絞って新たに資金を集めるようになっており、今後増える兆しが見えている。