子どもを叱る母親写真はイメージです Photo:PIXTA

「子どもに決めさせる機会を増やしましょう」というメッセージをよく見かけます。しかし、わが子が決められない原因は「親の声がけ」にあることも。特集『わが子が伸びる!子育て百科』#4では、自分で決められない子の親が言ってしまいがちな「悪魔の口ぐせ」をご紹介します。

親の口ぐせの影響力は
想像以上に大きい

 皆さんは、自分の「口ぐせ」を気づいていますか?講演で「自分の口ぐせを教えてください」と、質問しても、すぐに答えられる人は、ほとんどいません。

 でも、自分の口ぐせには気付けなくても、「子どもの口ぐせ」が気になる方は多いのではないでしょうか。

 例えば、子どもが発する声にならないような、「あ〜あ」などのため息。皆さんのお子さんもしていませんか?この原因で多いのは「親が無意識にため息をついていた」というケースです。

「もしかしたら、私がよくため息をついているのかな…と意識したら本当にそうで、びっくりした」という声は、私の元にもたくさん届きます。親自身の「無意識のクセ」が子どもに移ってしまうのです。

 このような「無意識のクセ」を一番簡単に知ることができるのが「口ぐせ」です。ため息のような声にならない「口ぐせ」も含めて、子どもたちは自分自身や親の口ぐせを毎日たくさん聞いています。

 たかが口ぐせ、と侮ってはいけません。親の口ぐせや何気ない日々の声かけで、子どもの自己肯定感は簡単に下がってしまうことがあります。

 それでは、「自分で決められる子」に育てるためには、どんな声かけをしたらいいのでしょうか?

 次ページからは、「決められない子」の親がこぼしがちな悪魔の口ぐせと、改善策をご紹介します。