自信がないと、伝えることはできない

「伝えること」と「伝わること」が一致しないほとんどの原因は自信がないことにある。

 では、そのようなことが起きないためにどうすれば良いのか。
自己分析の回でもじっくり書いたが、一番大事なのは「『今』の自分に自信を持つこと」だ。

 就職活動において「信じる」ことはとても重要だ。
 自分、志望動機、夢――あらゆるものを胸を張って信じていなければ、面接も口先だけの取り繕うようなコミュニケーションになってしまう。

 誰にも負けない強みがあるから、強みを信じられるのではない。
 いまを生きる自分を信じているから、その強みを信じて語ることができる。

 ロジックが美しいから志望動機が信じられるのではない。
 自分が将来実現したいことを、自分が実現できると信じているから志望動機が信じられる。

 先ほどの失敗例もすべて自信の無さから来る。
 自信が無いから表情が強ばる、自信が無いからあれもこれも話したくなって長くなる、自分のやりたいことを信じられないから業界研究が億劫になり、結果として詰めが甘くなる。

 もちろん、
 選考に落とされたら自信も喪失するだろう。
 はじめてのことばかりで手探りの中、ストレスもあるだろう。
「すごい」経験の少なさに焦る気持ちもあるだろう。
 といった不安な気持ちになるのは当然だ。最初から自信満々な人などいないから、安心して欲しい。

  人が自信を持つために必要なのはTOEIC(R)900点や全国大会優勝、といった大きなことではない。
目の前の小さな挑戦から目をそらさないだけでも十分自信はつく。就活の真っ最中のみんななら以下のことに挑戦してみてはどうだろうか。

・逃げてきたOB訪問の電話をかけてみる
(繋がらなくたって良い。行動することに意味がある。)
・先延ばしにしていたESをイッキに書ききってみる
(内容の善し悪しより、昨日の自分に勝ったことに意義がある)
・説明会で積極的に質問をしてみる
(した方が良いと思ってもできてないことを乗り越えると気持ちがよい)

 やってみれば分かる。
 人に自慢したり面接官にアピールするためにするものではないから、昨日の自分より一歩前に進めればそれで良い。
大切なのは「自分に自信を持つ」こと、誇れる自分の状態で面接にのぞむことなのだ。
「少しだけ、ほんの少しだけ」勇気がいることを毎日1つやってみよう。
継続すれば、少しずつ自分の内面から変化が起こって行くのに気付くはずだ。

「『今』の自分に自信を持てているか?」
 この質問に「YES」と答えられるようになってから面接に挑もう。