女性蔑視の背景に支配と服従の人間関係?

 他の週刊誌もこぞってこの件を取り上げている。

「相次いで報じられる、野球選手による女性への“中絶トラブル”。女性の体を顧みない行動が頻発したことで、SNS上では球界の良識を疑う声が寄せられている」と取り上げたのは「女性自身」

「FLASH」も球界でこのようなトラブルが相次いでいることに触れて、「このほか、DeNA中継ぎエースの田中健二朗投手の不倫、ソフトバンクのドラ1・風間球打投手の“出会い系三昧”など次から次に報道されています。これでは、野球界全体のイメージダウンは免れないでしょう」というスポーツライターのコメントを紹介している。

 また、スポーツライターの広尾晃氏によるプレジデントオンラインの記事『野球がうまければ、すべて許される…巨人・坂本勇人選手の中絶トラブルに驚かないプロ野球に未来はない』では、文春記事の谷口氏の指摘に似た部分がある。

「軍隊方式の絶対服従の社会で育ってきた野球選手は、先輩、指導者の言うことに絶対服従だが、野球界以外の人の言うことには、なかなか耳を傾けない。とにかく『野球界のヒエラルキー』の中にこもりがちだ」

 さらに、ラグビーや相撲と違い、成功すれば「若くして大企業の社長を上回る収入を得る」ことになるプロ野球選手には「野球以外のことをほとんど学ばず、社会常識やモラルも知らず、閉鎖的な社会で育ってきた若者が、たまたま持ちつけぬ大金を持って、いきなり『全能感』を」持つ一面があることを鋭く指摘する。

 この後、広尾氏はホテルや新幹線の予約をしたことがない選手も多いような現状を危惧し、野球選手に社会常識を教える講義の取り組みがあることも紹介している。