中絶トラブルは「女遊び」では許されない

 野球選手に限らず、著名男性のこのようなトラブルは長年「女遊び」「芸の肥やし」といった言葉で許されてきてしまっていた。

 今回の報道でもやはり、ネット上では「女遊び」という表現を使った報道への感想も見られる。しかし、自分に好意を寄せた女性を妊娠させ、無責任にアフターピル服用や中絶を勧める行為は、もはや「女遊び」のような軽い言葉で表現されるものではないのではないか。

「女遊び」と表現すれば、モテる男のようだが、実態は気を持たせた挙げ句、責任を問われれば逃げて球団弁護士を盾にする卑怯な男がいるだけだ。男女間のトラブルと矮小化するのではなく、倫理観の欠如や性教育の不足を問いたい。

 このような行為を「野球選手なのだから仕方ない」「応じた女性も悪い」で済ませてはならないと感じるし、子どもから憧れられ、ファンがいてこそのプロ選手としての矜持を持つべきなのではないか。