おっとりしたハンドリング感覚
キャンパスのキャラクターにマッチ

 フラットフロアが生む後席足元空間の広さや、各種収納部の使いやすさはもはや日本の軽自動車のお家芸だが、カップホルダーの保温機能や降車時に予約をしておけば次の乗車時にカードキーを持って接近するだけでアンロックとオープン動作を行うスライドドアの“ウェルカムオープン機能”など、上級グレードに標準装備される新機軸は、キャンバスならではの売り物になりそうだ。

 走りは完成度が高い。よりゆとりある動力性能を味わわせてくれるのは64psのターボ付きモデルだが、52psの自然吸気モデルでもさほど苦し気のない加速感を提供してくれる。これは新アーキテクチャー“DNGA”の採用で50kgもの減量が実現した点がプラスをもたらしているに違いない。

 ハンドリングは安定志向。舵の効きはやや遅めで、全般におっとりとしたハンドリング感覚は、キャンバスのキャラクターにマッチしている。

(CAR and DRIVER編集部 報告/河村康彦 写真/小久保昭彦)

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