選別開始!倒産危険度ランキング2022#29Photo:mfto/gettyimages

コロナ禍で大打撃を受けたホテル業界。一時期は債務超過になるなど苦境に陥ったポラリス・ホールディングスだが、復活の兆しを見せつつある。特集『選別開始!倒産危険度ランキング2022』(全31回)の#29では、ワースト8位にランクインした梅木篤郎社長に現状と打開策を聞いた。(聞き手/ダイヤモンド編集部 山本 輝)

第三者割当増資などで債務超過から脱却
短期的に立ちゆかなくなる状況ではない

――2022年3月期は、自己資本が1.8億円に回復し、債務超過から脱却しました。

 昨年11月に総額28億円の新株と総額31億円の新株予約権などを発行し、財務状況は落ち着きました。キャッシュも確保できており、短期的に立ちゆかなくなるという状況ではないです。

―― 一方で、第三者割当増資の引受先は親会社のスターアジアグループが中心ですが、かねて同社の保有株式比率の高さが課題になっています。流通株式比率が25%以下だと東京証券取引所の上場維持基準に抵触します。

 同社の保有株式比率が非常に高いことはわれわれとしても懸念事項です。しかし、優先順位として、まずは財務体質の改善が必要だということで、同社からの支援を得ることにしました。スターアジア側ともその懸念は当然共有しています。

大型調達の実施も、流通株式比率に課題を残すポラリス・ホールディングス。次ページでは、「光は見えてきた」と語る梅木社長に、反転攻勢策と市況回復を見越した「成長投資」についても明かしてもらった。