大手4社のコロナ給付金支払いは2400億円超
日本生命、第一生命、住友生命は大幅減益
大手生命保険の2022年度第2四半期決算が出そろった。
まず触れておきたいのは、新型コロナウイルス感染症の第7波の影響だ。死亡保険金及び入院給付金の支払いが激増し、各社の基礎利益を押し下げる大きな要因となった。
日本生命保険、第一生命保険、明治安田生命保険、住友生命保険の大手4社では、明治安田を除く3社が3割近い減益となっている。
下表は、大手4社の22年4~9月間のコロナに関連する給付金支払い金額をまとめたものだ。実に、4社合計で2400億円を超える巨額な支払いとなっている。
もっとも、この規模の支払いも今期で最後となるだろう。9月26日以降、コロナ関連の支払いについては要件が厳格化され、みなし入院患者への給付金の支払いはストップしたからだ。
足元では第8波が懸念されているが、外国人観光客の受け入れ要件が緩和されるなど、経済活動を正常に戻す動きは一層進んでいる。それに合わせて、生保各社の営業活動も、徐々にコロナ前に戻りつつある。
そこで次ページでは、各社の営業力がコロナ禍前に戻っているかどうかに注目して、分析を進めた。また、激しいシェア争いが繰り広げられている乗り合い代理店市場での営業力分析も行った。数カ月単位で各社の勢いに明確な差が出る、相変わらず乱高下の激しい様子が数字から見て取れる。