国連安全保障理事会はこのところあまり役に立たない状態にあり、今回の失策でもその点が浮き彫りになった。北朝鮮は最近、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験を行い、日本の約125マイル(約201キロメートル)沖合に着弾した。これを受けて安保理は、対応を協議する緊急会合を22日に開いたものの、中国およびロシアとの足並みがそろわず、安保理として正式な対応策をとることができなかった。ブッシュ政権やオバマ政権の時代まで、国連は北朝鮮が挑発行為に出れば、通常、制裁を科してきた。米軍備管理協会によれば、2006年から2017年までの間、安保理は北朝鮮による核兵器関連の実験に対して9つの主要な制裁決議を採択した。だがいまや中国とロシアは、言葉による非難さえも阻んでいる。
【社説】国連安保理で北朝鮮を守る2国
金総書記の核挑発を可能にする中国とロシア
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