何にでもゲームストップ的な要素は少しある。米ゲームソフト小売り大手の同社をはじめとする「ミーム(はやりネタ)株」は2021年初め、既存の投資家を圧倒し、数週間で1000%余り上昇するなど一般的な財務分析からかけ離れた値動きを見せた。株価にとって重要だったのは、株価収益率(PER)や自社製品の獲得可能な最大市場規模ではなく、米人気オンライン掲示板「レディット」から情報を得た個人投資家の資金を集められるかどうかだった。レディットは再びほぼ無関係になっている。ミーム株の多くは急落し、現実が戻ってきた(ゲームストップは除く)。だが、まさにゲームストップと同じように、株式などの金融資産は、需給で価格が決まるトークンに過ぎないという根本的真理がある。多くの場合、最も重要なのは需要であり、新規株式公開(IPO)や売り出しなどの大量供給は通常、価格が過度に高い兆候だ。
社会的格差が左右する株価パフォーマンス
格差が拡大すれば投資が増えて株価も上がる 問題は今が格差の転換期かどうかだ
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